今年の韓国ウェブトゥーン業界のニュースでは、不法サイトの摘発や、レジンコミックスの著作権問題等、業界の健全な発展のための過程のイシューが多かったと思います。
さらにもう1点、ウェブトゥーンの2大企業であるNAVERとKAKAOにおいて「労働組合」が設立されたことも、同じ視点から注目が集まりました。4月にNAVER,10月にKAKAOが労組を設立しました。以下、そのニュースです。

韓国で今年7月から「週52時間制(※1)」が施行され、勤務時間が長いIT関連企業にも労組が設立された。
この業界が労働組合を結成する最大の理由は、包括賃金制による劣悪な労働環境の改善だ。包括賃金は延長や夜間勤務など時間外勤務の手当を給与に含めて支給することを意味する。
労働時間が一定な職種の場合、適用しやすいですが、包括賃金では勤務時間が長くなる傾向があり、無料夜勤論議を呼ぶ要因になっている他、担当プロジェクトが中止されると離職が強要される等の事例もある。
業界に先立って4月にNAVERが初めて労組を結成したのに続き、NEXONやSMILEGATEも結成した。
そしてKAKAOも10月25日、包括賃金の廃止と勤務環境の改善を要求するために「クルーユニオン(Krew Union)」労組を設立した。民主労総(※2)はカカオ労組「Krew union」設立を宣言し、登録申請を受けつけた。
設立宣言では「最近KAKAOで話題になっている包括賃金廃止や同意の過程でも、労組がない場合はクルー(組合員)の声を出すのは難しいため、意思決定の民主性を復元し、KAKAOの重要な意思決定にクルーの意見を入れることができるように制度化しなければならない」ことを強調した。
これに対して会社側は、「労組設立と活動について尊重し、より良い職場環境が作られることができるような対話と円満な合意をしていく」と述べた。
http://news.mk.co.kr/newsRead.php?year=2018&no=667352
https://www.mobiinside.com/kr/2018/12/25/2018startupnews/
※1:週52時間制
1日8時間ずつ5日、延長労働12時間を加えた52時間が1週間に働くことができる最大労働時間。従来の68時間から16時間減。
※2:民主労総
全国民主労働組合総連盟の略。韓国の労働組合のナショナルセンター。