現在のウェブトゥーン界では、ファンタジーが主流で、そのほかのジャンルの存在感が薄い印象がありますが、韓国のウェブトゥーンブームの初期(2010年前後)は、むしろ、特定のジャンルではなく、日本にはないテーマや設定の作品が多く輩出されました。そのブームを支えた一人がハイルゴンです。日本では著名とはいえませんが、非常に繊細でユニークなストーリー作りが特徴で、多くの作品を残しています。 現在、NETFLIXにてドラマ化された「アンナラスマナラ」は、今月6日に始まり、グローバル4位となりました。これは、ハイルゴン作家が2010年から12011年にNAVERウェブトゥーンで連載していた作品を原作としたミュージカルドラマです。全世界190ヶ国で同時公開された「アンナラスマナラ」は特に東南アジアと中東諸国で人気が高かったです。フィリピン、インドネシアをはじめ13カ国では1位を記録し、日本、タイ、エジプトなどの5カ国では2位、シンガポール、ベトナム、ナイジェリアでは3位を記録しました。 韓国のウェブトゥーン原作作品としては「スイートホーム」、「地獄」、「今私たちの学校は」等の人気の流れを続けているという点でまだまだ快進撃が止まらない様子です。また、現在の人気連載作品のドラマ化ではなく、12年前の作品であること。「今私たちの学校は」も10年以上前の連載作品でしたが、「アンナラスマナラ」も同様です。 つまり、ドラマ界の過去作品への注目も高いことがわかります。過去作品の膨大なリサーチが行われ、NETFLIXのドラマの視聴者をウェブトゥーン読者よりも年齢が高い層であり、彼らが若い頃に読んだ作品のポテンシャルを評価したか、あるいは現在のウェブトゥーンの主流であるファンタジーの画一性の高い作品群より、作家性の強かった時代のウェブトゥーンを再評価したか等、様々な想像ができます。ファンタジーミュージックドラマという珍しいジャンルで成績を収めた点で、今後さらに多くの期待と資金がウェブトゥーン界に注がれることが予想されます。 ウェブトゥーン原作者のハイルゴン作家は、数々のヒット作品を輩出しており、現在、LINEマンガで「SPERMAN」が連載中です。ストーリーのみを担当した「ヒーローカンパニー」は作画がキム・ジンソクで、現在LINEマンガで「弱いヒーロー」連載中です。この作品は後に「月刊ヒーローズ」で島本和彦でリメイクされました。「肉食姫イェグリナ」は、作画がキムジミンで、ピッコマで「ナビレラ」を連載していました。ハイルゴン作家の卓越したストーリーを描いた作画家は、いずれも現在トップクラスの作家に成長しています。HUN氏やイドギョン氏も含めて韓国の優秀なウェブトゥーンストーリー作家が現在のトップクラスのウェブトゥーン作家を育てました。 日本のウェブトゥーン界でもこのような構造が構築できれば、ヒット作品がたくさん生まれると思います。 Tweet
現在のウェブトゥーン界では、ファンタジーが主流で、そのほかのジャンルの存在感が薄い印象がありますが、韓国のウェブトゥーンブームの初期(2010年前後)は、むしろ、特定のジャンルではなく、日本にはないテーマや設定の作品が多く輩出されました。そのブームを支えた一人がハイルゴンです。日本では著名とはいえませんが、非常に繊細でユニークなストーリー作りが特徴で、多くの作品を残しています。 現在、NETFLIXにてドラマ化された「アンナラスマナラ」は、今月6日に始まり、グローバル4位となりました。これは、ハイルゴン作家が2010年から12011年にNAVERウェブトゥーンで連載していた作品を原作としたミュージカルドラマです。全世界190ヶ国で同時公開された「アンナラスマナラ」は特に東南アジアと中東諸国で人気が高かったです。フィリピン、インドネシアをはじめ13カ国では1位を記録し、日本、タイ、エジプトなどの5カ国では2位、シンガポール、ベトナム、ナイジェリアでは3位を記録しました。 韓国のウェブトゥーン原作作品としては「スイートホーム」、「地獄」、「今私たちの学校は」等の人気の流れを続けているという点でまだまだ快進撃が止まらない様子です。また、現在の人気連載作品のドラマ化ではなく、12年前の作品であること。「今私たちの学校は」も10年以上前の連載作品でしたが、「アンナラスマナラ」も同様です。 つまり、ドラマ界の過去作品への注目も高いことがわかります。過去作品の膨大なリサーチが行われ、NETFLIXのドラマの視聴者をウェブトゥーン読者よりも年齢が高い層であり、彼らが若い頃に読んだ作品のポテンシャルを評価したか、あるいは現在のウェブトゥーンの主流であるファンタジーの画一性の高い作品群より、作家性の強かった時代のウェブトゥーンを再評価したか等、様々な想像ができます。ファンタジーミュージックドラマという珍しいジャンルで成績を収めた点で、今後さらに多くの期待と資金がウェブトゥーン界に注がれることが予想されます。 ウェブトゥーン原作者のハイルゴン作家は、数々のヒット作品を輩出しており、現在、LINEマンガで「SPERMAN」が連載中です。ストーリーのみを担当した「ヒーローカンパニー」は作画がキム・ジンソクで、現在LINEマンガで「弱いヒーロー」連載中です。この作品は後に「月刊ヒーローズ」で島本和彦でリメイクされました。「肉食姫イェグリナ」は、作画がキムジミンで、ピッコマで「ナビレラ」を連載していました。ハイルゴン作家の卓越したストーリーを描いた作画家は、いずれも現在トップクラスの作家に成長しています。HUN氏やイドギョン氏も含めて韓国の優秀なウェブトゥーンストーリー作家が現在のトップクラスのウェブトゥーン作家を育てました。 日本のウェブトゥーン界でもこのような構造が構築できれば、ヒット作品がたくさん生まれると思います。 Tweet