NAVERウェブトゥーンがウェブトゥーン作家とAI使用を控えるガイドラインを協議中だという報道が出ました。ただ、ウェブトゥーンインサイトでNAVERウェブトゥーンに問い合わせた結果、NAVERウェブトゥーンは「まだ具体的なガイドラインを作成しているわけではなく、AI使用に対する社会的合意がまだ十分でないため、正式連載作に対しては生成型AI活用を控えている」と立場を明らかにしました。

最近NAVERウェブトゥーンでAIと関連した色々な論難が起きました。今年のエイプリルフールにはAIを活用して制作したイメージでサムネイルを差し替えたが読者反応が交錯し、先月連載を始めたウェブトゥーン作品『神と共に帰ってきた騎士王様』は生成型AIで制作されたのではないかという疑惑に苦しめられました。AIウェブトゥーンに反対する内容が盛り込まれたコメントが数十件も上がってくるなど、いわゆる「AIウェブトゥーンボイコット」が起きたりもしました。

NAVERウェブトゥーンの利用約款も議論の対象になりました。第16条の2項の「NAVERウェブトゥーン内に掲示する掲示物が研究目的で活用されうる」という内容を根拠に、挑戦漫画に載せた作品がAI学習に使われるのではないかという疑惑が提起されたのです。これに対しNAVERウェブトゥーンは「挑戦漫画出品作をAI学習に活用しておらず、活用する計画もない」と反論しました。

こうした経緯から、AIウェブトゥーンが激しい論難に苦しめられたNAVERウェブトゥーンは「生成型AI使用を控える」という公式立場を出すに至りました。実際、NAVERウェブトゥーンは現在進行中の「地上最大の公募展」の2次受付段階に、1次受付の時にはなかった「生成型AI技術を活用した作品創作を制限する」という内容を追記しました。 　　

NAVERウェブトゥーン関係者は「生成型AI使用を最大限阻止する方向で内部立場を明確にし、該当方向で作家たちとも協議中」と説明しました。また「具体的なガイドラインについてはまだ決まっていないが検討中だ」と明らかにしました。

NAVERウェブトゥーンの今回の立場表明で、ウェブトゥーンプラットフォームを巡るAIウェブトゥーン論難はしばらく静まるものと見られます。しかし、技術発展速度を制度と社会的合意が遅れて従っただけに、驚くべき速度で発展中のAI技術活用に対する社会的合意がなされるためには議論は継続されなければならないでしょう。

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